ドイツ語のmirとmich、どっちを使う?「私に・私を」だけで選ばないコツ

※本記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれます。

ドイツ語で「私を手伝ってくれる?」と書こうとして、mirとmichの二つが浮かんできたら。

どちらも「私」を表すichの変化形ですが、mirは3格、michは4格です。「格」は、文の中での役割などに応じた語の形の区別。選ぶときは、日本語の「に・を」だけでなく、ドイツ語の動詞や、名詞・代名詞の前で関係を示す語である「前置詞」が求める格を確かめます。

例えば、手伝うhelfenならmir。電話するanrufenならmichです。

「私を手伝う」なのにmir、「私に電話する」なのにmich。あれ、逆みたい! と感じても、日本語の助詞に合わせて直さなくていいんです。

まずはこの二つを、短い文で並べてみよう。

目次

手伝う相手はmir、電話する相手はmich

以下は、使い分けを見るための例文です。

ドイツ語の例文 意味 私を表す形
Du hilfst mir. 君は私を手伝う。 mir・3格
Du rufst mich an. 君は私に電話する。 mich・4格

helfenは、手伝う相手に3格を使います。Dudenのhelfenの項目でも、相手を表すjemandemという3格の形で示されています。

電話するanrufenは、標準的な使い方では相手を4格にします。Dudenのanrufenの項目のjemandenが、その4格の目印です。

辞書で見つけたjemandemとjemanden、最後の一文字も見てみてください。単に「誰か」と読み飛ばさず、誰かを入れる場所に何格が必要かを知らせる形として読めます。

anrufenは、ここでは前のanが文末へ離れる動詞です。Du rufst mich an.の最後のanまでで「電話する」。mirかmichかを考えるときも、rufstだけでなく、元の動詞anrufenで確かめよう。

なおDudenには、anrufenで3格を使う南西ドイツ・スイスの地域的な口語用法も載っています。ここでは標準的な学習用の形として、michを使って練習します。

「私」を「君」へ替えると、dirとdichになる

同じ違いは、「君」を表すduにもあります。deutsch.infoの人称代名詞表で、次の形を確認できます。人称代名詞は、私・君など、人を指して使う語です。DativとAkkusativは、それぞれ3格と4格のドイツ語名です。

元の形 3格・Dativ 4格・Akkusativ
ich・私 mir mich
du・君 dir dich

教材の見出しでDativやAkkusativと出てきても、別の種類が増えたと思わなくて大丈夫。

例えば、自分が相手を手伝うならIch helfe dir.「私は君を手伝う」。電話するならIch rufe dich an.「私は君に電話する」です。

mirとmichだけを、ぽつんと覚えるより、helfen+mir/dir、anrufen+mich/dichと動詞につないで練習する。これなら、その語を選ぶ理由も一緒に残せますね。

動詞だけ見ればいい?前置詞があるときは、そこも見る

もう一つだけ、見分ける場所があります。

Er spricht mit mir.は「彼は私と話します」。このmitは「〜と一緒に」などを表す前置詞です。この文では、mitが3格を求めるのでmirになります。

Dudenの3格の解説でも、動詞に直接結び付く語と、前置詞に続く語を区別しています。前置詞の後にある格を、すべて動詞だけで決めないことが大切なんですね。

迷ったら、まずmirやmichを入れたい場所の前を見てみよう。mitなどの前置詞があれば、その語の条件を確認。なければ、今回のhelfenやanrufenのように、動詞の使い方を調べます。

では、括弧へ入れるのはどっちでしょう。

– Du hilfst( ). ― 君は私を手伝う。
– Du rufst( )an. ― 君は私に電話する。
– Er spricht mit( ). ― 彼は私と話す。

答えは、順にmir、mich、mirです。「を」があるから4格、と訳だけで埋めなかったら、今回見てほしいところをつかめています。

表を覚えたあと、書いて練習したいなら

日本語で人称代名詞の変化を確認しながら書きたい人には、山路朝彦さんの『ゼロから始める 書き込み式ドイツ語BOOK』が候補になります。

成美堂出版の目次には「人称代名詞1」「人称代名詞2」があり、付録にも人称代名詞の変化を扱う項目があります。表だけ見て終わるより、説明と書き込み練習を行き来したい人向けの選び方です。

山路朝彦『ゼロから始める 書き込み式ドイツ語BOOK』を楽天市場で見る

ここで参照した版のISBN、つまり本を区別する番号は9784415333571です。同名の旧版や中古本も検索に出るため、この版を買うなら番号まで合わせてください。

今日は、私を表す形を全部一度に覚えなくてもいいよ。Du hilfst mir.とDu rufst mich an.を、まず一組。

同じ「私」でも、ドイツ語のどの語につながるかで形が変わる。次に迷ったときは、日本語訳をにらむところから、動詞や前置詞を見に行くところへ進めますね。

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ドイツ旅行や文化理解に役立つ情報を、信頼できる資料をもとに整理する編集部です。

目次